仕事であろうとプライベートの場であろうと、誰でも初対面の人に会うのは多少なりとも緊張してしまうものでしょう。

「自分はあの人からどう見られているのだろう?」「変に思われていないだろうか?」

こういった思いが無意識のうちに脳裏に浮かび、どうしても身構えてしまったり顔が引きつってしまうような人は少なからずいるものです。
そういう人は「人見知り」と呼ばれるわけですが、これはある程度性格による個人差が出るもので、人によっては気にするほどのない場合もあります。

しかし一方では、極度の人見知りでそれが実生活に悪影響を及ぼしているような人もいるのが現実なのです。そういう人は、ぜひ本記事を参考にしていただきたいと思います。

 

人見知りの共通点

人見知りは「ガード」が固い?

シャイ

「人見知り」の特徴である初対面の人となかなか打ち解けられないというのは、ほとんどの場合内向的な性格から来るものであり、たとえ相手に好意をもったとしても、そうした感情を隠してしまう人が多いようです。

これは外向的な人からすれば「ガードが固い」とか「素っ気無い」ように見えるかもしれませんが、感情が自分の内面に向きやすい内向型の人は、そうすることによって自らの精神のバランスをとっているといえるのです。

それほど精神的エネルギーが内に向かいやすい傾向があるために、端的にいえばちょっとしたことでも精神が揺らいでしまいがちになります。
外向的な人はエネルギーが積極的な行動に向かいがちであるのに対し、内向型の人は自分の心の動きに敏感であるため、他人の行動にも敏感に反応してしまうのです。

つまり、他人から「否定」されてしまうことに対する恐怖感が醸成されてしまいやすいということです。

当然、人間であればそういう感情は誰にでもあるものですが、特に人見知りをしてしまう内向的な人は特に他人から否定されることを恐れる傾向があるでしょう。

 

他人の視線が気になりすぎる

悲しい

「相手から否定されるのではないか?」「変に思われるのではないか?」といったことが気になり始めると、内向的な人は自分から他者に対して打ち解けるための行動を起こすことが困難になってしまいます。

しかし実際は、その人が思っているほど他者は他人のふるまいを否定しようと考えたり、変に思うということはありません。

むしろ「自分が他者からどう思われているのか?」ということに気をとられるあまり、基本的な人間関係を構築するための挨拶などの礼儀を疎かにしてしまう人がいるので注意が必要でしょう。あるいは会話が続かずに関係が破綻してしまわないようにしなければなりません。

当然、当の本人もそれはよく理解しているのですが、極度の人見知りの場合、そういった自分の意思よりも感情にメンタルが強く影響を受けてしまうため、結果として他者を避けてしまったり、まともに会話すらできなくなってしまう人がたくさんいるのです。

たとえ内向的な性格といえど、他者に対して気後れして会話すらできなくなるのでは日常生活にすら支障をきたしてしまいます。何とか克服していかなくてはなりません。

 

人見知りを改善する方法

「価値観」を変える

ビジネスマン

それでは極度の人見知りは、そのような心の状態をいかにして改善していくべきなのでしょうか?
その前に、まずは自分の心の状態が「どういうきっかけでつくられるのか」ということについて知る必要があるでしょう。

結論をいえば、あなたの心の状態はあなたの「価値観の影響」を大きく受けます。これはよくあまりにも当たり前すぎるゆえに、むしろ気づかれにくいことでしょう。
あなたが外部の物事に対してどういう判断を下し、どういう感情を抱きやすくなっているのかは、あなた自身が自分のなかに長年培ってきた価値観によるのです。

感情というのは勝手に込みあがってくるもののように感じられますが、実はあなた自身が「生み出している」というのは、ある程度心理学に詳しい人なら知っているでしょう。
結局のところ、あなたの長年積み重ねてきた価値基準によって、あなた自身が自らの感情を発生させているのです。

そして人間の価値観のほとんどは「自らの思い込み」であるといわれます。これもある意味当然のことであり、人間は常日頃から関わるあらゆる事柄について、詳細を完璧に把握することはできません。そのためどうしても周囲に対する認識に歪みが生じてしまうのです。

 

自分自身の価値観を分析するところから

スーツ

そういった観点から自分の「人見知り」について考えてみましょう。

人見知りの場合、心の状態を形成する価値観の前提となる認識があまりに一人よがりであることが多いのです。あるいは過去に経験した何かしらの原因によって偏ってしまっている場合、たとえ本来その人にとって中立的な事柄であっても人見知りの原因となってしまいます。そういったケースでは、ほとんどの場合、過去に他者から傷つけられた経験や自尊心を傷つけられた記憶が足を引っ張っているのです。

当然、人によってその原因は様々ですが、いずれにせよ過去に両親や周囲の人々の影響によって、あなたの価値観は形成されてしまっています。
それによって歪んだ価値観がつくられていたり、物事を客観的に捉えることができなくなってしまった結果、人見知りという状態を引き起こしていると考えられるのです。

そういった事実を押さえたうえで、あなたは自身の価値観を正面から向き合う必要があります。そして自らの理想とする方向に変えていかなければなりません。

 

「自然体」の自分を受け入れる

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そして自らの価値観を変えて人見知りを克服するためには、まずは「自然体」の自分自身を受け入れるというプロセスが欠かせません。
なぜならば、他者から傷つけられることを恐れる人は、他者からの攻撃によって自分が劣等感に押しつぶされてしまうという危機感を無意識のうちにもってしまっているからです。

残念ながら、人間が内向的か外向的かはほとんどにおいて遺伝で決まってしまうというのが最新の研究における定説であり、これは当人の努力で完全に覆ることはできないとされています。ですから、他者の目がどうしても気になってしまうといった内向的な特徴を完全になくしてしまうことはほとんど不可能といっていいでしょう。

しかしそれで諦めてしまってはいけません。どんなに人見知りの人間であっても、必ず完全できる部分はあるのです。
あなたがもし極度の人見知りだったのならば「変えられるところをしっかりと変えられるようにする」必要があります。

そのためのきっかけとして価値観の改善からスタートするわけです。

繰り返しますが、価値観とは人間が生まれてから事後的に自分のなかで培われてきたものです。ですから自分は対人関係に対して「どんな歪んだ価値観をもってしまっているのか?」と自問することからはじめましょう。

きっと自分でも気づいていたはずなのにわざと無視してしまっていた歪みや、これまで無意識のうちに判断してしまっていた客観性のない価値観に気づくはずです。

 

極端思考をやめる

極端思考

価値観を変えていくうえでもう一つ欠かせないのが「極端思考をやめる」ということです。

人見知りに限らず、ストレス社会といわれる現代では、知らず知らずのうちに思考が極端に走ってしまいがちな人が増えています。
たとえば他人を「好き」か「嫌い」かの2択で態度を決めてしまったり、反対に他者に「嫌われるか」「好かれるか」という極端に偏った考え方をしてしまう人がたくさんおり、人見知りの傾向がある人ほど、この傾向が顕著です。

そういう人は対人関係において「好き」と「嫌い」という両極端の考え方しかないという幻想を無意識のうちにもってしまっており、中庸的な考えができなくなってしまっているのです。もしあなたがそういったことをいつも気にしているならば、思考が極端に走っていないかを考えてみる必要があります。

原則として、あらゆる人間関係において「0(全く駄目)」か「1(完璧)」かということはありません。

どんな人間でも、冷静に考えれば相手の「好きな所」と「嫌いな所・苦手な所」が混在している状態がほとんどですから、もし「すべてを好きになってになってもらえない」と納得できないというような考え方をしているならば、それは捨てなければならないのです。

相手のこちらに対する「好き」や「嫌い」という感情を「ある」「なし」といった偏った基準で捉えていると、ちょっとしたことでも自分が否定された気分になってしまいます。それがますます人見知りに拍車をかけてしまうのです。

 

一歩踏み出すところから

ビジネス

多くの人見知りがこういった感情を経験していることでしょう。しかしこれはとても不自然であり、歪な思考といえます。極端思考は成熟した大人の考え方ではないのです。

世の中のほとんどの事象は「よい部分」と「悪い部分」で成り立っていて、完全な「善と悪」に割り切れるものなどないといってよいでしょう。見る人の立場によって様々に変化するものです。

特に対人関係では、一度そういった思考に支配されてしまうと、なかなか修正するのが難しくなってしまいます。人見知りの傾向のある人ならばなおさらです。

ですから、人見知りを克服するためにも、まずはこういった極端思考は捨てなければならないのです。実際に関わってみると、ほとんどの人はそのような極端なレッテルを張れるほど単純ではないことがわかるはずです。

相手の一挙手一投足に「好き」や「嫌い」といったレッテルを貼らずに、まずは胸襟を開いて話し合ってみましょう。人見知りにとって最初は難しいかもしれませんが、たった一言でも構いませんから話しかけてみてください。まずは一歩踏み出さなければ何も始まらないのです。

 

まとめ

人見知りを克服するのはなかなか大変なものです。
しかしこちらから丁寧に話しかければ、ほとんどの人は真摯に応じてくれますし、それによって会話を成立させることができます。

本記事で述べたように、まずは歪んだ価値観を解消していきましょう。そして相手に極端なレッテルを貼らずに対応すれば、人と関わることに徐々に慣れてくるでしょう。そのうちいつしか初対面の人とでも十分会話できるようになります。

ですがポイントは焦らずに、じっくりと腰を据えて取り組むことでしょう。長い時間をかけてあなたの培ってきた価値観はそれほど簡単に変わるものではないからです。
冬から春にかけてゆっくりと雪が溶けていくように、あなたの価値観もじっくちり変化させる必要があるのです。決して焦ってはいけません。

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